診療科・部門
Medical Service

眼科

🆕 2025年4月より「眼腫瘍外来」を新設いたしました

2025年4月より、当院では「眼腫瘍外来」を新たに開設いたしました。

当外来では、眼腫瘍に関する豊富な臨床経験と研究実績を有する東京医科大学 客員教授・後藤 浩 医師を迎え、的確な診断と柔軟な対応が可能な診療体制を整えています。
外来診療日 毎月 第2水曜日 午後(完全予約制)
手 術 日 毎月 第4水曜日 午後(紹介・診察後に医師が適応を判断)
地域の医療機関からのご紹介を通じて、精密な検査・治療が必要とされる症例に対応いたします。

 

眼腫瘍とは

眼腫瘍は大きく分けて、まぶたの腫瘍(眼瞼腫瘍)、白目や赤目の腫瘍(結膜腫瘍)、眼の中の腫瘍(眼内腫瘍)、眼の後ろの腫瘍(眼窩腫瘍)があります。それぞれ良性あるいは悪性腫瘍(いわゆる癌)があります。また、それらのどこにでもできる可能性のあるものとして悪性リンパ腫、転移性腫瘍があります。

発生した部位によりまぶたの腫れやしこり、視力の変化、複視(物が二重に見えること)、眼球突出などの症状がみられます。腫瘍の部位や種類によって、検査や治療方針は異なります。

眼腫瘍の主な種類

眼瞼腫瘍

良性腫瘍には、霰粒腫、尋常性疣贅(いぼ)、母斑(ほくろ)、乳頭腫などがあり、いずれも整容上あるいは視力障害などの機能上の問題があれば、手術の適応となります。

悪性腫瘍は眼の腫瘍の中では頻度が高く、基底細胞癌、扁平上皮癌、脂腺癌などがあります。悪性腫瘍の治療の原則は一部正常組織を含めて腫瘍を完全に切除することです。腫瘍切除後は、形態だけではなく眼の機能も考えた再建を行います。再発した場合には、再手術もしくは放射線治療などが検討されます。

結膜腫瘍

良性腫瘍には乳頭腫などがあり、悪性腫瘍には上皮内癌、扁平上皮癌、悪性黒色腫、MALTリンパ腫などがあります。

比較的大きな悪性腫瘍であれば、一部正常組織を含めて腫瘍を完全に切除します。MALTリンパ腫は結膜のみに病変がある場合には、外科的切除や放射線治療を行います。結膜以外の部位に病変がある場合は、全身のリンパ腫としての対応が必要です。

眼窩腫瘍

良性腫瘍には神経鞘腫、髄膜腫、神経線維腫、海綿状血管腫、涙腺腫瘍、視神経膠腫などがあります。悪性腫瘍には悪性リンパ腫、肉腫、転移性腫瘍があります。

眼球突出、眼瞼下垂などのほか、視力低下や視野狭窄、複視の症状が出る場合があります。

眼内腫瘍

​良性腫瘍には脈絡膜母斑、脈絡膜血管腫、毛様体嚢腫や毛様体腺腫などがあり、悪性腫瘍には脈絡膜悪性黒色腫、網膜芽細胞腫(小児の眼の腫瘍)、悪性リンパ腫、転移性腫瘍などがあります。

​良性の毛様体嚢腫や毛様体腺腫では、視機能に影響を与える場合には手術で切除します。脈絡膜悪性黒色腫では、腫瘍の大きさや転移の有無などにより治療方法が異なります。腫瘍が大きい場合は眼球摘出となりますが、そうでなければ放射線治療による眼球温存治療を行ったり、全身化学療法を行う場合があります。

原則治療に関しては 
東京医科大学病院眼科と連携して行います。

戸田中央総合病院での診療体制

当院では、眼瞼腫瘍、結膜腫瘍、眼窩腫瘍、眼内腫瘍の診断および、局所麻酔下で行える範囲の手術を予定しています。特殊な検査が必要な症例や、全身麻酔管理が必要となる症例については、東京医科大学病院眼科眼腫瘍外来と提携し、専門的な治療を行ってまいります。

眼腫瘍は視機能だけでなく見た目(整容面)にも影響することがあるため、患者さまの症状や希望を踏まえ、治療方針について丁寧にご説明しながら進めてまいります。
外来診療日 毎月 第2水曜日 午後(完全予約制)
手 術 日 毎月 第4水曜日 午後(紹介・診察後に医師が適応を判断)

担当医紹介

東京医科大学 臨床医学系眼科学分野 客員教授
後藤 浩  Hiroshi Goto

1984年東京医科大学卒業後、同年、東京医科大学病院眼科に入局。
2007年主任教授に就任。ぶどう膜炎、眼腫瘍のほか、白内障をはじめ眼科手術全般を専門分野とし、全国各地から紹介を受けた多くの眼腫瘍患者を診断、治療を行う。
2025年同大学客員教授。同年4月より当院にて眼腫瘍の診断・治療を担当。

専門領域 ぶどう膜炎、眼腫瘍、白内障手術、眼窩疾患、眼科手術全般
認定資格 日本眼科学会認定眼科専門医
学会役職等 日本眼科学会(評議員)
日本眼炎症学会(理事、前理事長)
日本眼感染症学会(評議員)
日本眼腫瘍学会(理事、初代理事長)
日本眼形成再建外科学会(常任理事)
日本眼窩疾患シンポジウム(理事)
眼科臨床病理組織研究会(世話人)
国際眼炎症学会(IOIS)(理事)

地域医療機関の皆さまへ

患者さまのご紹介・ご相談は連携課へ

当院眼腫瘍外来では地域の医療機関と連携し、眼瞼腫瘍、結膜腫瘍、眼窩腫瘍、眼内腫瘍など、診断や加療が難しい症例に対応しております。これらは希少がんに分類される疾患であり、高度な知識と判断が求められます。

当外来では地域の医療機関からの紹介を通じて、専門的な精密検査・診断・治療が必要な患者さまを受け入れています。ご相談やご紹介に関するお問い合わせは、地域医療連携課までお問い合わせください。

ご紹介・お問い合わせ

📞048-442-1431(連携課直通)

平日:8:30~17:00/土曜:8:30~13:00 ※休診日除く

地域医療連携課


受診について

まずは「かかりつけ医」にご相談ください

初診の方は、原則として他医療機関からの紹介状が必要です。まずは、現在治療を行っている医療機関の主治医(かかりつけ医)にご相談ください。 主治医が当院での診療が必要と判断した場合は「戸田中央総合病院 眼科」宛の紹介状(診療情報提供書)をご用意いただき、お電話にてご予約をお願いいたします。

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