医療の質

医療の質指標

当院は、"より質の高い医療"を目指し、病院の機能や体制、行われている医療の経過とその結果を数値化した質指標(Quality Indicator)を用いて自己評価することにより、さらなる改善に繋げる活動を行っています。

それぞれに役割や機能、地域性などが異なる病院間で比較することはできませんが、自院の質指標を公開して、その推移を広く皆様に知っていただくことは、医療の質向上にとって極めて重要と考えています。

戸田中央総合病院 「医療の質指標」
質指標 結果 定義
2017年 2016 2015 2014 2013 2012 2011
【病院全体】
病床数 492床 492 492 462 462 446 446 許可病床数
入院患者数 11915人 11656 10904 10185 9837 9605 9868 新入院患者数
病床利用率 91.7% 92.1 94.6 92.8 92.3 89.9 84.4 入院延患者数/
病床数×日数
平均入院日数 12.8日 13.2 14.2 14.4 14.1 13.9 13.9 入院延患者数/
(新入院患者数+
退院患者数)/2
患者紹介率 38.5% 37.1 33.8 33.2 31.8 - - 紹介患者数+救急件数/
初診患者数
逆紹介率 24.6% 24.3 20.5 19.7 18.0 - - 逆紹介患者数/
初診患者数
予定しない再入院率
(6週間以内)
4.9% 4.3 4.8 5.3 5.5 5.6 5.1 退院後6週間以内入院患者数
/退院患者数
死亡退院患者率 4.4% 4.1 4.4 4.9 4.7 4.5 4.0 死亡患者数/退院患者数
(緩和病棟・CPA患者除く)
剖検率 3.1% 3.0 2.8 2.0 2.4 2.0 2.6 病理解剖実施数/
死亡退院患者数
退院サマリー完成率:
2週間以内
98.3% 97.6 91.3 90.7 76.9 81.5 77.6 退院サマリー記載件数
/退院患者数
病床あたりの
常勤医師数
0.24人 0.23 0.24 0.23 0.23 0.24 0.21 常勤医師数/病床数
病床あたりの看護師数 0.99人 1.01 0.86 0.97 0.85 0.82 0.95 看護師数/病床数
病床あたりの薬剤師数 0.079人 0.081 0.069 0.074 0.074 0.078 0.063 薬剤師数/病床数
専門・認定看護師数 11人 12 10 7 7 6 4 資格取得者数
看護師離職率 12.8% 9.9 13.5 12.5 12.4 13.3 10.2 退職看護師数/
平均在籍看護師数
初期臨床研修医
応募倍率
4.1倍 2.5 2.8 3.3 2.2 2.9 2.0 初期臨床研修応募者数/
臨床研修医定員数
初期臨床研修医
マッチング率
100.0% 100 100 100 100 100 100 初期臨床研修希望者数/
臨床研修医定員数
職員定期健康診断
の受診率
97.9% 98.5 97.5 98.9 99.1 98.0 99.0 職員健診受診者数/
健診対象職員数
特殊(法令)健康診断
の受診率
97.3% 95.8 94.3 99.0 99.8 99.6 99.0 特殊健診受診者数/
特殊健診対象職員数
職員のインフルエンザ
ワクチン予防接種率
90.0% 90.3 91.6 92.4 91.0 92.0 92.0 予防接種職員数/
非常勤を含む職員数
医療安全講習会
参加率
94.4% 94.2 94.7 84.6 84.0 87.6 92.8 参加者数/全職員数

「評価」
病床利用率は0.4ポイント低下したが、平均入院日数が0.4日短縮されたことによって入院患者数が2.2パーセント増加した。急性期病院に求められる患者をより多く受け入れるためには、地域関連施設との連携を円滑にして紹介率および逆紹介率をさらに高める必要がある。病理解剖の実施率が微増に留まった。病因究明や医療事故調査への取り組みにおいて益々その重要性が高まっているが、他方で死亡時画像診断(Ai)の実施数が大きく増加していることが病理解剖の同意取得に影響を与えている可能性がある。退院サマリーの完成率は年毎に向上しているが、未記載率10%以上が特定の診療科に偏在しており、医師業務のサポート体制を強化する必要がある。初期臨床研修医の応募者が増加し、その出身大学も全国的に広域化している。また、内科後期研修医(専攻医)3名が採用された。

【チーム医療】
薬剤師による服薬指導実施率 99.1% 97.6 96.5 96.8 93.3 94.3 75.6 服薬指導実施患者数/
全入院患者数
NST加算件数 109.8件 97.2 65.0 48.5 40.8 39.8 38.0 年間NST加算件数/12
転・退院患者のMSW関与率 16.3% 14.1 12.2 11.3 10.6 10.5 10.2 MSW相談患者数/
転院・退院患者数

「評価」
チーム医療体制が強化され、薬剤師による服薬指導は例外を除きほぼ100%に達している。患者の高齢化に対応したNST活動の重要性が益々高まっている。MSWの早期介入が入院日数12日台の達成に大きく貢献している。

【看護】
転倒・転落発生率:
レベル3b以下
2.24‰ 2.33 1.82 2.03 1.94 1.87 2.26 レポート報告数/
入院延患者数
転倒・転落発生率:
レベル4
0.0‰ 0.0 0.0 0.0 0.0 0.2 0.0
転倒・転落患者の
アセスメント実施率
95.5% 91.4 91.1 94.0 100.0 100.0 98.8 入院時アセスメント記載数/
転倒・転落患者数
褥瘡:
推定新規発生率
1.70% 1.50 2.11 2.13 2.64 2.00 2.04 (前月繰越新規褥瘡発生数+
当月新規褥瘡発生数)÷
当月入院患者総数

「評価」
転倒・転落による重症例はなく、レベル3b以下の発生率に増加はみられなかった。今後の改善に向け患者個々に対する入院時から継続的なアセスメントに基づいた実施可能な防止対策が求められる。診療密度の高い高齢入院患者の管理が増加するなか、褥瘡の新規発生率は一定を維持しており、防止対策が適切に実施されている。

【生活習慣病】
糖尿病患者の血糖コントロール
(HbA1c) 7.0>
69.0% 69.2 71.5 70.3 62.8 68.6 47.8 HbA1c(JDS)最終値6.6%未満の
外来患者数/
糖尿病薬物治療患者数

「評価」
当院の他診療科を受診している糖尿病患者の管理に関して、専門医による積極的介入の実態把握が課題となっている。

【薬剤】
急性心筋梗塞のアスピリン
(クロピドグレル)処方率
93.7% 90.9 89.0 90.8 95.6 92.6 93.9 アスピリン(クロピドグレル)
退院時処方患者数/
急性あるいは再発性
心筋梗塞の退院患者数
急性心筋梗塞の
βブロッカー処方率
67.1% 51.1 57.1 54.0 55.0 - - βブロッカー退院時処方患者数/
急性あるいは再発性
心筋梗塞の退院患者数
脳卒中の抗血
小板薬処方率
82.8% 74.5 57.6 60.0 65.3 - - 抗血小板薬退院時
処方患者数/
脳梗塞(TIA含む)の退院患者数
脳卒中のスタチン処方率 30.2% 24.9 12.7 - - - - スタチン退院時処方患者数/
脳梗塞(TIA含む)の退院患者数
心房細動を伴う脳卒中への
抗凝固薬処方率
88.7% 80.6 66.6 73.7 88.0 - - 抗凝固薬退院時処方患者数/
脳梗塞(TIA含む)かつ
心房細動の退院患者数
喘息の吸入
ステロイド処方率
69.7% 72.9 54.7 43.8 59.6 - - 吸入ステロイド処方患者数/
喘息の入院患者数(5歳以上)
小児喘息のステロイド
経口・静注投与率
98.5% 100.0 98.2 100.0 97.3 - - ステロイド経口・
静注投与患者数/
2~15歳の喘息入院患者
手術前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
97.0% 97.7 98.7 93.7 99.2 97.3 - 手術開始前1時間に
抗菌薬投与した手術件数/
手術件数(※)
手術後24時間以内の
予防的抗菌薬
投与停止率
45.1% 35.4% 49.8% - - - - 術後24時間以内に
抗菌薬投与が停止された
手術件数/手術件数(※)
手術術式ごとの適切な
予防的抗菌薬選択率
74.3% 56.6% 51.5% - - - - 術式ごとの適切な予防的
抗菌薬が選択された手術件数/
手術件数(※)

※特定術式:冠動脈バイパス手術、そのほかの心臓手術、大腸手術、股関節人工骨頭置換術、膝関節置換術、血管手術

「評価」
急性心筋梗塞および脳卒中に対する薬物療法の標準化が進捗している。小児喘息に対するステロイド治療はほぼ全例に行われている。手術前1時間以内の予防的抗菌薬の投与は特定術式において高率に実施されており、今後は適応可能な他領域への拡大が望まれる。手術後における予防的抗菌薬停止率の向上には特定術式で使用されているクリニカルパスの見直しが必要である。

【感染と輸血】
中心静脈確保(CVC)による
血流感染発生率
3.3% 3.8 3.5 3.0 3.8 5.0 6.2 感染患者数/
CVC留置(>24Hr)患者数
人工呼吸器による
肺炎発生率
4.2% 6.3 4.2 6.8 5.4 4.1 6.6 肺炎罹患患者数/
人工呼吸器装着(>24Hr)患者数
速乾性アルコール
手指消毒薬使用量
10.1ml 11.0 10.0 9.4 7.5 6.0 4.8 手指消毒薬使用量/
入院延患者数
医療従事者の
針刺し事故率
0.18% 0.21 0.19 0.16 0.27 0.25 0.23 針刺し事故者数/
入院延患者数
輸血製剤(赤血球製剤)
廃棄率
0.8% 1.3 0.6 1.1 0.8 2.9 4.1 廃棄赤血球製剤単位数/
輸血+廃棄赤血球製剤単位数

「評価」
中心静脈カーテル留置あるいは人工呼吸管理を要する患者における感染制御には一定の成果がみられる。懸案となっている針刺し事故の発生率がやや減少傾向にあるが、未だ医師の受傷が減少しておらず、さらなる低減に向けた継続的な努力が求められる。輸血製剤の廃棄率は1%以下を達成しており、臨床検査科を中心とした不断の見直し活動の結果として評価できる。

【救急医療】
救急車受入数 6263台 5773 5141 4923 5127 4869 5100 救急車受入数
救急車受入率 86.1% 86.9 79.7 74.5 76.9 76.2 76.8 救急車受入数/
救急車搬送依頼数
救急搬送の
入院患者率
39.2% 38.8 37.5 35.6 35.3 37.6 38.5 救急入院患者数/
救急車受入数

「評価」
救急車の受け入れ件数が6000件を超えて昨年度比較で8%増となり、うち入院率も40%近くを維持していることから救急体制の充実が明らかである。救急科スタッフのさらなる強化により、病院目標である地域医療への貢献が益々期待できる。

【手技・手術および処置】
手術後24時間以内
の再手術率
0.4% 0.1 0.4 0.4 0.2 0.6 0.5 初回手術終了から
24時間以内の再手術患者数/
入院手術を受けた患者数
脳梗塞の入院
早期リハビリテーション実施率
85.9% 78.1 74.4 - - - - 入院後早期の脳血管リハビリ
実施患者数/脳梗塞入院患者数
尿道留置カテーテル使用率 17.9% 18.3 16.4 15.7 18.5 - - 尿道留置カテーテルが
挿入されている入院延患者数/
入院延患者数
クリニカルパス使用率 41.2% 36.9 36.6 39.7 34.7 32.8 31.7 パス実施患者数/
新入院患者数

「評価」
再手術に至る外科手術症例の増加は医療の高度化に関連するものと推測され、術前後の患者管理について検討の余地がある。脳梗塞後の早期リハビリテーション実施率が増加しており、長期入院患者の減少に繋がるものと期待される。クリニカルパスの使用率が若干の増加をみているが、標準医療を安全に提供するためにはバリアンスの評価と適応疾患のさらなる拡大が望まれる。

【満足度】
患者満足度(入院) 76.6% 83.2 81.9 84.1 84.1 80.1 85.4 大満足・満足回答数/
回答数
患者満足度(外来) 56.6% 60.7 56.8 53.4 55.1 43.2 64.0
患者投書数に占める
感謝意見率
20.0% 28.1 14.4 18.2 17.2 20.4 13.9 感謝意見数/
患者意見投書数

「評価」
アンケート調査方法の変更に伴い患者満足度に若干の変動があるが、入院・外来ともに明らかな向上が得られていない。受け入れ患者数は毎年増加しており、ハード面での対応には限界もみられることから、業務改善委員会において接遇面からの見直しが行われている。また、来年度に改組される医療の質・安全管理室では医療の質管理者が中心となって外来患者さんの動線を詳細に分析するプロジェクトを計画している。ご意見箱に投函された患者意見のうちに占める感謝の割合は安定的に20%を維持している。

お問い合わせ先
048-442-1111(代表)